『いにしえを聴く~方丈記朗読会シンギング・リンと共に』開催からしばらく経ちましたが、今年とても心象深く、新鮮だったイベントの1つ。方丈記にも出てくる京都仁和寺のすぐ近くで開催というご縁でした。
しんとした寒さ、四条周辺の喧騒とは離れた昔からの時間が流れ続ける場所でした。
母の実家が洛西とあって幼い頃からよく来ている京都。場所が洛西ということもあってかいつ行っても夕方のような場所に感じます。嵐電沿線も近い雰囲気が。
古語とは無縁で高校当時は苦手だった私ですが、シンギング・リンの音が当時の情景を浮かばせてくれたり、情景と古語の繋ぎ目の役割が大変新鮮でした。また、言葉の意味ももっと分からないと思っていましたが、音で聴くと結構お話の内容は分かることも驚き。
中学、高校の時にこんな授業があればもっと古語に興味を持てたかもしれません。
方丈記は教科書ではほんの一部ですが、全文を聴くと京都の飢饉や火災の悲惨さと共に人の儚さがある一方、後半では鴨長明の隠遁生活での人間的な部分も。
今、言葉は雑多に流れていて、聞く側としても聞き流し状態だったなぁと自分の生活の振り返りにもなりました。 言葉をじっくり聴いてそこから自分で情景を描く、物語を感じる作業はとても新鮮で貴重だなぁと。
ぜひ今後も色んな年齢の方々に体験していただきたいイベントです。